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INTERVIEW
株式会社ホンダ泉州販売
代表取締役社長 大塚 雅仁 氏
100年に一度の変革期を迎える自動車業界で、躍進を続ける株式会社ホンダ泉州販売。独自のユニークな取り組みは、本田技研工業株式会社からも熱い視線が注がれ、全国のHondaディーラーから多くの研修生が訪れています。
変革期において成長戦略を進める大塚雅仁社長に、投資育成会社から出資を受けられた目的やビジネスへの活用方法などを伺いました。
投資育成会社から出資を受けることで
新戦略を実行してHondaディーラーの優良モデルへ。
- 出資を受けられた目的
- 「出資を受けたきっかけの１つは経営承継でした。Hondaディーラーの多くが世襲制をとっています。しかしながら創業者である後藤会長は、早い時期から世襲制をとらないと決めていました。経営承継を見据え、知見のある安定した株主を探していたところ、投資育成会社をご紹介いただきました。世襲しないとなると、社内の誰かが経営を担うことになります。承継のタイミングで経営が揺るがないようにするためには、安定した株主の存在が必要不可欠でした。投資育成会社から出資を受けたことで経営が安定するとともに、対外的な信用力が高まり、スムーズな経営承継を実現することができました」。
- 経営が安定し新たなプロジェクトが始動
- 「投資育成会社から出資を受けた2011年は大きな転換期となりました。本田技研工業との資本関係を解消し、地元に根差した経営戦略へ舵を切り替えたからです。そして企業としての生き残りを考え、投資育成会社の力を借りることにしました。出資を受けた4年後の2015年に、大規模なトリヴェールプロジェクトをスムーズに実行できたのも、投資育成会社からの出資で経営が安定し、対外的な信用力が高まったおかげです。このプロジェクトの旗艦店で行う取り組みは本田技研工業からも高く評価され、今ではHondaディーラーの優良モデルとなっています。また、2020年には独自の板金工場を設置しました。Hondaディーラーの多くは、外装などの補修を外注の板金工場に依頼しています。独自で板金工場を設置するには大きな投資が必要となりますが、投資育成会社から出資を受け経営が安定したことで、大規模な設備投資へと踏み出すことができました。独自の板金工場の設置は付加価値も大きく、自社の技術力向上にもつながると考えています」。
- 経営に役立つ豊富なサポート
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投資育成会社では、さまざまな経営課題の解決をサポートするために担当者が投資先企業を定期的に訪問しています。
「投資育成会社が株主になったことで、収益に対する社内の意識が高まったと感じています。数多くの優良企業の経営を知っている投資育成会社に、私たちとは違う視点で数字を見てもらう安心感も大きく、経営の透明性向上にもつながっています。また、担当者からはニーズに応じた適確なアドバイスがもらえます。先日は持株会制度について提案してもらいました。社員一人ひとりに経営参画意識をもってもらう方法として非常に魅力的で、制度の導入を進めていければと考えています。また、Hondaディーラーは小規模な企業が多いため、投資育成会社に株主になってもらったことでディーラー内でのステイタスも上がりました」。 - 年輪会のネットワークを活かし地元企業とシナジーを
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年輪会は、投資先企業相互の交流と啓発を目的とした投資先企業社長会です。投資先企業の経営者が一堂に会する「年輪会総会」では、講演・企業紹介・情報交換・ビジネスマッチングの場など、経営トップ同士による活気あるコミュニケーションの場を提供するとともに、企業トップの方々を対象に、経営セミナー、海外視察、工場見学などを実施する「年輪会トップセミナー」を開催しています。
「社長に就任して年数が浅いので、年輪会にはまだ多くは参加できていませんが、今後は年輪会を積極的に活用していく予定です。数回参加した講演会では、思った以上に多くの地元企業が参加していました。この年輪会のネットワークを活かし、自動車販売店で行うイベントでコラボできる企業とシナジーを起こしていければと考えています」。
投資育成会社が株主となって感じたメリット
- スムーズな経営承継
- 対外的な信用力の向上
- 経営の透明性向上
- 経営に役立つサポート
- Hondaディーラーとしてのステイタス向上
- ネットワークを活かしたビジネスの可能性
投資育成会社活用後の流れ
- 2011年
- 新車用品取り付けおよび納車整備を行う岸和田センターを開設
- 2015年
- 和泉市あゆみ野に主要業務に関わる機能を移転し、新車納車センターの開設を伴うトリヴェールプロジェクトが始動
「トリヴェールあゆみの店」開設 - 2018年
- 大塚雅仁氏が代表取締役社長に就任
- 2020年
- オール水性塗料を使用する板金工場を設置
- Profile
- 株式会社ホンダ泉州販売
1977年創業。現会長の後藤悦治郎氏が脱サラをして新車販売を開始。1985年に株式会社ホンダ泉州販売を設立。2002年の大型店の出店が現在に至る拡大路線の分岐点となった。2007年に本田技研工業株式会社の要請を受け、資本の受け入れを伴う合併を実施。2011年に資本関係を解消し、地元に根差した戦略へ転換。2015年トリヴェールプロジェクトが始動。2018年、大塚雅仁氏が代表取締役社長に就任。
会社概要
- 所在地
- 大阪府和泉市肥子町2-8-56 2階
TEL 0725-44-8811 - 設立
- 1985年9月
- 従業員数
- 371名
- 資本金
- 9,900万円
- 事業内容
- Honda系列新車販売、中古車の販売、自動車の修理･整備、自動車部品･用品の販売、自動車のリース･レンタル、損害保険代理業
- URL
- https://www.hondacars-sensyu.com
※掲載内容は取材当時のものです