事業に関する規則
制定:昭和38年11月25日認可
最終改正:平成26年11月26日認可
第1章 総則
- (目的)第1条
- 大阪中小企業投資育成株式会社(以下「本会社」という。)は、この事業に関する規則(以下「本規則」という。)で定めるところにより、中小企業の自己資本の充実を促進し、その健全な成長発展を図るため、中小企業に対する投資等の事業を行うことを目的とする。
- (事業)第2条
- 本会社は、その目的を達成するため、中小企業投資育成株式会社法(昭和38年法律第101号)(以下「法」という。)第5条第1項各号に掲げる事業を営むものとする。
- (営業の態度)第3条
- 本会社は、事業を行うにあたり公正を旨とし、不当な独占とならないよう配慮し、他の民間投資事業者の事業活動を不当に阻害しないようにするものとする。
- (営業の区域)第4条
- 本会社の事業の対象となる中小企業は、原則として、福井、滋賀、奈良、和歌山以西の各府県に本店を有する中小企業とする。
- (投資対象業種)第5条
- 本会社は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条に規定する風俗営業及び性風俗特殊営業を主たる事業として営んでいるものその他、その経営内容が公序良俗に反するもの又は一時的若しくは投機的なものについては、事業の対象としないものとする。
第2章 株式会社の設立に際して発行する株式の引受け事業
- (株式会社の設立に際して発行する株式の引受けの相手方の選定の基準等)第6条
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株式会社の設立に際して発行する株式の引受けの相手方の選定の基準は、次のとおりとする。
株式会社の設立が確実と認められること。
設立予定の株式会社の経営者が、事業の経営に関する知識、経験等を有するなど、その経営力が認められること。
設立予定の株式会社の事業計画の妥当性が認められ、かつ、その事業が将来成長発展する見込みがあること。
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前項の選定を行うにあたっては、次の項目の審査を行うものとする。
設立予定の株式会社の経営候補者のマネジメント能力
設立予定の株式会社が保有することになる技術、ノウハウ等の新規性・独自性
開始しようとする事業の特長、競争優位性及び成長性
事業計画、収支計画及び資金計画の実現可能性
その他当該設立予定の株式会社の審査に関して必要な事項
- 株式会社の設立に際して発行する株式の引受けについては、本会社は、設立発起人とはならず、募集に応じこれを行うものとする。
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- (株式会社の設立に際して発行する株式の引受けに際しての評価の基準)第7条
- 本会社が、株式会社の設立に際して発行する株式を引き受ける際の引受価額は、前条第2項各号の項目を審査したうえで適正な評価を行って得た額によるものとする。
- (株式会社の設立に際して発行する株式の引受けの限度)第8条
- 本会社は、株式会社の設立に際して発行する株式の引受けの相手方の自己資本の充実を円滑に促進するために、特に必要と認められる場合を除き、当該相手方の設立予定の株式会社の設立に際して発行する株式総数の50パーセントを超えて保有することとなる場合には、当該株式を引き受けないものとする。
第3章 株式会社の発行する株式の引受け事業
- (株式会社の発行する株式の引受けの相手方の選定の基準等)第9条
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株式会社の発行する株式の引受けの相手方の選定の基準は、次のとおりとする。
相手方の事業が成長発展する見込みがあること
相手方が経営基盤の強化等の努力を行っていると認められること
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前項の選定を行うにあたって、次の項目の審査を行うものとする。
経営者、経営管理層のマネジメント能力
設備、技術の優位性・独自性
事業の特長、競争優位性及び成長性
営業・販売力
財務の健全性
収益力及び事業計画の実現可能性
その他当該企業の審査に関して必要な事項
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本会社は、次に該当する場合であって経済産業大臣の承認を受けたときに限り、当該株式の発行後の資本金の額が法第5条第2項第1号の政令で定める額を超えるものの発行する株式の引受けを行うことができる。
当該投資先企業が増資後の資本金の額が法第5条第2項第1号の政令で定める額を超える増資をし、本会社が当該株式を引き受けたのちにその株式を上場することが適当と認められること
当該投資先企業が妥当な株式上場計画を有しており、その株式を上場する可能性が特に高いと認められること
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- (株式会社の発行する株式の引受けの際の評価の基準)第10条
- 本会社が株式会社の発行する株式を引き受ける際の引受価額は、前条第2項各号の項目を審査したうえで適正な評価を行って得た額によるものとする。
- (株式会社の発行する株式の引受けの限度)第11条
- 本会社は、株式会社の発行する株式の引受けの相手方の自己資本の充実を円滑に促進するために、特に必要と認められる場合を除き、当該相手方の株式(議決権のない株式を除く。以下この条において同じ。)をその発行済み株式の総数の50パーセントを超えて保有することとなる場合には、当該株式を引き受けないものとする。
- (上場による場合の株式の売却方法)第12条
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本会社は、投資先企業の株式の上場に際し、株式の売出が行われることとなった場合には、売出株式として、その保有する株式を売却することができる。
- 投資先企業の上場後に本会社の保有する株式を売却する場合には、市場の動向等を勘案しつつ売却するものとする。
- (上場によらない場合の株式の売却方法)第13条
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本会社は、投資先企業の自己資本の充実、上場等を円滑に促進するために必要に応じ、その保有株式を売却することができる。
- 投資後投資先企業において、特別な事情が発生した場合その他投資を継続することが適切でないと認められる場合には、その保有株式を売却することができる。
- 投資先企業の株式を相当期間保有した後においてもなお当該株式の上場等の見通しがたたない場合には、その保有株式を売却することができる。
第4章 新株予約権の引受け事業
- (新株予約権の引受けの相手方の選定の基準等)第14条
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新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。以下この章において同じ。)の引受けの相手方の選定の基準は、次のとおりとする。
相手方の発行する新株予約権を行使する見込みがあること
第9条第1項各号に該当していること
- 前項の選定を行うにあたって、第9条第2項の規定を準用する。
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- (新株予約権の内容に関する基準)第15条
- 本会社が引き受ける新株予約権の行使に際して株式1株を取得するため払込みをすべき金額は、第9条第2項各号の項目を審査したうえで適正な評価を行って得た額によるものとする。
- (新株予約権の引受けの限度)第16条
- 本会社は、新株予約権を引き受ける場合において、当該引受けに係る新株予約権のすべてが当該引受けの時において行使されたものとすれば、新株予約権の引受けの相手方の株式(議決権のない株式を除く。以下この条において同じ。)をその発行済み株式の総数の50パーセントを超えて保有することとなるときは、当該相手方の発行する新株予約権を引き受けないものとする。ただし、当該相手方が資金を調達する上で、その発行済み株式の総数の50パーセントを超えて引き受けることが必要であり、それが適当と認められる場合は、この限りでない。
- (新株予約権の行使及び売却)第17条
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本会社は、原則として、その保有する新株予約権を行使するものとする。ただし、業績悪化などにより、新株予約権の行使に際して株式1株を取得するため払込みをすべき金額などに係る条件が満たされない場合は、当該新株予約権を行使しないことができる。
- 前項の規定にかかわらず、投資先企業の自己資本の充実、上場等を円滑に促進するため特に必要と認められる場合は、その保有する新株予約権を売却することができる。
第5章 新株予約権付社債等の引受け事業
- (新株予約権付社債等の引受けの相手方の選定の基準等)第18条
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新株予約権付社債等(新株予約権付社債及びこれに準じる社債として経済産業省令で定めるものをいう。以下同じ。)の引受けの相手方の選定の基準は、次のとおりとする。
相手方の発行する新株予約権を行使する見込みがあること
第9条第1項各号に該当していること
- 前項の選定を行うにあたって、第9条第2項の規定を準用する。
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- (新株予約権付社債等の引受けの限度)第19条
- 本会社は、新株予約権付社債等を引き受ける場合において、当該新株予約権のすべてが当該引受けの時において行使されたものとすれば、新株予約権付社債等の引受けの相手方の株式(議決権のない株式を除く。以下この条において同じ。)をその発行済み株式の総数の50パーセントを超えて保有することとなるときは、当該相手方の発行する新株予約権付社債等を引き受けないものとする。ただし、当該相手方が資金を調達する上で、その発行済み株式の総数の50パーセントを超えて引き受けることが必要であり、それが適当と認められる場合は、この限りでない。
- (新株予約権付社債等の償還期限に関する基準)第20条
- 本会社が引き受ける新株予約権付社債等の償還期限は、10年以内とする。
- (新株予約権付社債等の担保)第21条
- 本会社が引き受ける新株予約権付社債等は、必要があると認めるときは、担保付き又は保証付きとする。
- (新株予約権付社債に付された新株予約権の内容に関する基準)第22条
- 本会社が引き受ける新株予約権付社債に付された新株予約権の行使に際して払込みをすべき金額については、第15条の規定を準用する。
- (新株予約権付社債に付された新株予約権の行使及び売却)第23条
- 本会社が保有する新株予約権付社債に付された新株予約権の行使及び売却については、第17条の規定を準用する。
第6章 コンサルテーション事業
- (コンサルテーション事業の内容及びその実施方針)第24条
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本会社が行う法第5条第1項第4号に掲げる事業(以下「コンサルテーション事業」という。)は、次のようなものをいう。
上場等に向けた資本政策、社内管理体制の整備など準備作業の助言
その他特定の経営課題の解決のための個別経営相談
相互交流と研鑽に資する経営者会の開催
経営情報提供、知識習得のための経営者向け、後継者向け、従業員向け講演会、研修会等の開催
ビジネスマッチング
前各号に掲げるもののほか投資先企業の成長に資する支援
- 前項の事業を行うにあたっては、投資先企業の効果的育成が図られるようその経営管理又は技術の状況に応じ適切な支援を行うよう努めるものとする。
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- (コンサルテーション事業に係る手数料)第25条
- コンサルテーション事業に係る手数料は、本会社がその実施に要した費用を勘案して定める。
第7章 その他の事業
- (自己株式の引受け及び保有)第26条
- 本会社は、中小企業の自己資本の充実を促進し、その健全な成長発展を図るため、当該企業が保有する自己株式の引受け及び当該引受けに係る自己株式の保有をすることができる。
- (既発行株式の取得)第27条
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本会社は、投資先企業の健全な成長発展のため、特に必要と認められる場合には、当該企業の既発行株式(自己株式を除く。)を取得することができる。
- 本会社は、投資先企業以外の中小企業の健全な成長発展のため、真にやむを得ない事情と認められる場合に限り、当該企業の既発行株式(自己株式を除く。)を取得することができる。
- (既発行新株予約権の取得)第28条
- 本会社は、中小企業の自己資本の充実を促進し、その健全な成長発展を図るため、当該企業の既発行新株予約権(自己新株予約権を含む。)を取得することができる。
- (投資先企業に対する融資)第29条
- 本会社は、投資先企業の事業運営上必要であり、本会社の投資回収上必要な短期融資を行うことができる。
- (投資事業有限責任組合契約に関する法律に定める事業)第30条
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本会社は、投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成10年法律第90号)に定める投資事業有限責任組合(以下本条において「有限責任組合」という。)に出資することができる。
- 本会社が無限責任組合員として出資した有限責任組合が行う投資事業有限責任組合契約に関する法律第3条第1項に定める事業の対象は、前各条に定めるところにより行う事業の対象となる中小企業に限られる。
- 前2項の規定にかかわらず、本会社は無限責任組合員として、出資を伴わない単なる貸付並びに債権及び社債の取得を主たる目的とする有限責任組合への出資を行うことはできない。
第8章 事業運営の透明化
- (情報公開)第31条
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本会社は、その業務活動の透明化を図るため、次に掲げる事項を本会社のウェブサイト上に公開するものとする。
本会社の事業目的、業務・組織の概要
事業報告、事業計画
投資育成業務内容の説明資料
投資実行企業名及び投資の理由
会社法に定められた開示資料
- (法人等情報の除外)第32条
- 前条による情報の公開にあたっては、法人等又は個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれのあるものはその対象としない。
- (業務運営の透明性を確保するための検討)第33条
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本会社は、その業務運営について、広く意見を受け付けるため、本会社のウェブサイト上に意見受付窓口を設けることとする。
- 本会社は、事業の一層の透明化を図るための検討に努め、本規則の改正等必要な措置を講ずるものとする。
附則
本規則は、法第6条第1項の規定により経済産業大臣の認可を受けた日から実施する。
- (会計士監査に関する経過措置)
- 平成12年8月7日付けで施行認可された大阪中小企業投資育成株式会社事業に関する規程中会計士の監査に関する規定は、本会社の投資先企業の平成14年6月30日までに到来する決算期については、なお効力を有する。
- (法の一部改正に伴う経過措置)
- 商法等の一部を改正する法律(平成13年法律第128号)附則第7条第1項の規定によりなお従前の例によることとされた転換社債又は新株引受権付社債についての、商法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律(平成13年法律第129号)第68条の規定による改正前の法第5条に規定する本会社の事業の範囲及び法第6条に規定する本規則に関しては、平成13年法律第129号の施行後も、なお従前の例による。