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INTERVIEW

ベルテクネ株式会社

代表取締役会長 鐘川 喜久治

 創業以来100年を超える歴史を持つ金属加工事業部を中心に、マグロ養殖用投餌機などトップシェアの製品も多い水産機械事業部、金属金物工事を一貫して請け負う建築工事事業部の3事業を展開するベルテクネ株式会社。
 ITを活用した「見える化」と全社員が経営に参画する「社員主体経営」で高収益の業績を誇っておられます。
2012年に出資を受けられた経緯や投資育成会社の印象やメリットについて鐘川喜久治会長に伺いました。

投資育成会社の出資がきっかけで
より高い次元の経営が生まれました。

出資を受けられた目的
 「長期的な視点から経営安定のための資本政策を考えていた時に、日本政策金融公庫さんから投資育成会社を紹介いただき、2012年に出資を受けました。日本公庫の方からは、『投資育成会社は、将来性のない会社には出資をされません』と聞いていたので、当社の将来性を評価してもらえたという意味でも有難かったです。もう一つは、当初から目的にしていたわけではありませんが、投資育成会社に出資をいただいたことで資本と経営を分けて考えるようになり、社員が経営をチェックする「社員主体経営」という考え方が生まれました。以前から社員が経営意識を持ち、経営に積極的に参加してもらう取り組みを進めていましたが、それを一歩進めて社員が経営をチェックするというより高い次元での経営の近代化ができました。そのために、社員持ち株会を作り、私の持ち株を譲渡しています。投資育成会社の出資がなければ、こうした考え方は生まれなかったと思います」。
豊富な経験から第三者の目で経営をチェックしてもらえる
 「監査法人などが経営をチェックする上場企業でも、トップが間違うと経営危機に陥ります。上場していない企業の経営は、誰がチェックするのか。そのために、社員主体経営を考えましたが、それに加えて投資育成会社さんには多くの会社の経営を見てこられた豊富な経験から経営をチェックしていただくことを期待しています。ですから、株主総会でもしっかりと意見を言っていただきたいとお願いしています」。
年輪会や九州・山口年輪会での交流
 投資育成会社では、投資先企業の経営トップが一堂に集まる年輪会(社長会)など、経営トップ同士による活気あるコミュニケーションの場を提供するとともに、企業トップの方々を対象に、経営セミナー、海外視察、工場見学などを実施する「年輪会トップセミナー」を開催しています。また、九州支社の担当エリア(山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)では、「九州・山口年輪会」も開催しています。
 「福岡県中小企業家同友会や福岡商工会議所など様々な経営者団体に参加し、交流させていただいていますが、年輪会は経営がしっかりとした会社が多く、福岡県以外の会社の経営者の皆さんとも交流でき、非常に勉強になります。また、交流のために発刊されている『年輪』に掲載されている新規投資先企業は、営業活動にも活用させていただいています。投資育成会社が出資されているということは、経営が健全な会社であることは間違いないですから、当社がご協力できるような仕事があれば、積極的にアプローチしていくように営業には言っています。この度、当社が九州・山口年輪会の幹事を務めさせていただきますので、さらに交流を深めていきたいと思っています」。
“人財”育成に活用できるセミナーや研修
 投資育成会社では、各種の無料セミナーや有料の研修メニュー、通信教育講座などを揃えて、投資先企業の“人財”育成をサポートしています。セミナーや研修、年輪会トップセミナーなどは、大阪のほか、福岡でも開催しています。
 「当社では、セミナーや研修に参加した社員は、必ず報告書を書き、どれだけ役に立ったかの評価点をつけるようにしています。投資育成会社のセミナーや勉強会は、他とはひと味違う視点のものが多く、参加した社員の評価点も高いと感じています。今後も社員教育や幹部研修、次期経営者育成などで活用していきます」。

投資育成会社が株主となって感じたメリット

  • 長期的な視点での経営の安定
  • 高い次元での経営の近代化につながった
  • 第三者の目での経営チェック機能
  • 年輪会や九州・山口年輪会での交流
  • “人財”育成に活用できるセミナーや研修

投資育成会社活用後の流れ

2017年
社名を鐘川製作所からベルテクネに変更
新社屋が完成し、3事業部の事務所を統合
鐘川喜久治会長(当時社長)が日刊工業新聞社主催「第35回優秀経営者顕彰」で「優秀経営者賞」を受賞
2018年
水産機械事業部の生産を拡張するための第5工場が完成
九州・山口年輪会
Profile
ベルテクネ株式会社

 1914年福岡市にて鐘川鉄工所を創業。1953年、プレスブレーキを導入して本格的な金属の折曲加工を開始。1966年、株式会社鐘川製作所を設立。2001年ISO9001取得。2011年、水産養殖機械製造会社を統合し、水産機械事業部としてスタート。2017年7月、社名を鐘川製作所からベルテクネに変更。

会社概要

所在地
福岡県粕屋郡須恵町大字上須恵1495-1
TEL 092-932-4166(代)
設立
1966年10月
従業員数
108名
資本金
7,000万円
事業内容
総合精密板金(NCT加工、レーザー加工、切断・折曲加工)・建築金物一式(幕板、笠木、巾木、見切り、手摺りなど)・建築金属工事・設計・製作・水産関連機器・設計・製作
URL
http://belltechne.co.jp
金属加工事業部:ステンレスやアルミ、鉄など金属の「レーザー加工」や「曲げ」などを行う。
建築工事事業部:金属製品の設計・施工・管理を行う。
水産機械事業部:マグロ養殖場などにおける投餌機など、水産機械を製造する。
本社

※掲載内容は取材当時のものです