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INTERVIEW
株式会社ウエキグミ

代表取締役社長 上木 雅晴 氏
1919年の創業以来、建設業で地元の発展に貢献してきた株式会社ウエキグミ。
特命工事比率が9割近くを占める建築工事を中心に生コン部門、住宅部門の3本柱で安定した事業を展開されている上木 雅晴社長に、投資育成会社から出資を受けるメリットについて伺いました。
投資育成会社から出資を受けることで生まれる、
自ら襟を正す効果と対外的な信用力の向上。
これは会社を成長させていく上で、大きなメリットになると思います。
- 出資を受けられた経緯
- 「当社が出資を受けたのは1974年で、福井県で4番目という早い時期でした。もう半世紀近く前の話で、父(2代目 上木栄治氏)がどのような目的で出資を受けたのかは聞いていません。私の推測になりますが、当社は会社を設立した際に地元の有力者を社外取締役に迎えるなど、戦前から経営に対して開かれた意識を持っていました。出資を受けたのは生コン事業や住宅事業、建築においてもメタルビル事業と、事業の多角化に取り組んでいた時期ですから、より社会に開かれた会社にしていきたいという思いがあったのでしょう。
また、当時は出資を受けるためには投資育成会社の審査に加えて、公認会計士の監査が必要で、投資育成会社から出資を受けられることは、福井県の優良企業として社会的に認められたことになります。対外的な信用力の向上も目的にしていたと思います」。 - 経営者が襟を正す効果と対外信用力の向上がメリット
- 「私自身と投資育成会社の付き合いは、社長就任以降でも27年になります。その間、バブル崩壊やリーマンショックなど業績が低迷する時期もありましたが、長期安定株主として経営をサポートしてもらっています。これは民間の投資会社ではないメリットです。
福井県では私が勧誘して出資を受けた会社も何社かあります。その際『大手企業の下請けに入るためには、公的な機関の資本が入っている方が、会社の信用力が高まる』と言っています。投資育成会社という公的な第三者から出資を受けることで生まれる、自ら襟を正すという経営のチェック機能と対外的な信用力の向上。チェック機能は数字的な部分だけでなく、企業人としての人間性を磨く機会にもなると思います。これは会社を成長させていく上で、大きなメリットになります」。
- 年輪会での交流を通して独自の経営哲学を学ぶ
- 年輪会は、投資先企業相互の交流と啓発を目的とした投資先企業社長会です。投資先企業の経営者が一堂に会する年輪会総会では、講演・企業紹介・情報交換・ビジネスマッチングの場など、経営トップ同士による活気あるコミュニケーションの場を提供するとともに、企業トップの方々を対象に、経営セミナー、海外視察、工場見学などを実施する「年輪会トップセミナー」を開催しています。また、福井県の投資先企業を対象とした「福井年輪会」を年2回開催しています。
「年輪会総会にはできるだけ参加するようにしています。京阪神が本社で福井県に工場を持っておられる企業は多いですし、当社のお客様もおられます。大阪に行く機会はそう多くないので、遠方のお客様にご挨拶できる機会にもなっていますし、経営のトレンドなど肌で感じられるのは良い機会になっています。
福井年輪会は地元の集まりでもよく顔を会わせる方が多く、より親密にお話しできる機会になっています。
福井年輪会のメンバーは他の経営者団体に比べて真面目な優良企業が多く、独自の経営哲学など見習うべきことがたくさんあります」。 - 各種のセミナー・研修メニューの活用
- 投資育成会社では、各種の無料セミナーや有料の研修メニュー、通信教育講座などを揃えて、投資先企業の“人財”育成をサポートしています。
「経営の実務的なセミナーには私も何度か参加したことがあります。最近では人事の担当幹部が福井市で開催されたクラウドを活用した勤怠管理のセミナーに参加したと聞いています。大阪でのセミナーはなかなか参加できませんが、最近ではオンラインのセミナーも増えているということなので、気になるテーマがあれば活用していきたいと考えています。
また、後継者教育に特化したセミナーである『新輪会』は、勉強会と交流会を組み合わせたセミナーで、経営者としての知見や人脈を拡げる良い機会になると考えています。息子にはぜひ参加してほしいと思っています」。
投資育成会社が株主となって感じたメリット
- 長期安定株主としての経営サポート
- 対外的な信用力の向上
- 公的な第三者株主による経営のチェック機能
- 年輪会での交流
- 後継者の育成に役立つ新輪会
- “人財”育成に活用できるセミナーや研修
投資育成会社活用後の流れ
- 2001年
- 品質保証 ISO 9001の認証を取得(管理本部、建築本部、メタルビル事業部、テクノハウス事業部)
- 2002年
- 環境管理 ISO 14001の認証を取得
- 2011年
- パナホーム(現:パナソニックホームズ)展示場を福井市の福井ハウジングパーク内にオープン
- 2018年
- 地域未来牽引企業(経済産業省)として選定される
- 2019年
- 創業100周年を迎える
- Profile
- 株式会社ウエキグミ
1919年建設業上木組を創業。1943年株式会社上木組を設立。1963年生コン工場を開設。1972年商号を株式会社ウエキグミに変更し、建築本部を福井県福井市に開設。同年、パナホーム代理店として住宅事業部(現:パナホーム事業部)を開設。1974年メタルビル建築の取扱いを関連会社の株式会社北陸メタルビルで開始(1994年に合併し、現在はメタルビル事業部となっている)。2019年創業100周年を迎える。
会社概要
- 所在地
- 福井県越前市府中3-9-1
TEL 0778-24-3300 - 設立
- 1943年12月
- 従業員数
- 55名
- 資本金
- 9,500万円
- 事業内容
- 建築、土木その他建設工事全般の企画、請負、設計、管理に関する業務
生コンクリートの製造、販売
不動産の売買、賃貸、仲介および斡旋
損害保険の代理店 - URL
- https://www.uekigumi.com




※掲載内容は取材当時のものです