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INTERVIEW

オークラ輸送機株式会社

代表取締役社長 大庫 良一

 オークラ輸送機株式会社は、「私たちは価値の流れを創ります」を企業理念に、物流システム業界のリーディングカンパニーとしてグローバルに展開されています。
多品種少量生産・流通に柔軟な対応力を持つ物流システムは、急速に拡大するネット通販においても、多くの顧客から高く評価されています。
 投資育成会社から出資を受けられている感想や活用方法を、大庫良一社長に伺いました。

物流機器メーカーへの飛躍期に出資を受け
業界を代表する企業として成長する上で大きな力となりました。

投資を受けられた目的
 「投資育成会社から第1回目の出資を受けたのは1968年で、もう半世紀以上前になります。当社は1955年に開発した「コロコンキャリヤー」が大反響を呼び、さまざまな産業界に採用され、1964年には人手で行っていたパレット積みを機械化した「パレタイザ」の国産第1号を発売しました。当社にとっては、物流機器メーカーとして大きく飛躍する時期で、対外信用力を獲得することが大きな目的でした」。
対外信用力を獲得し、経営面でも学ぶことが多い
 「出資を受けたメリットは、対外信用力が向上し、コンベアやパレタイザの拡販が可能になったことです。特に、大手企業との取引では、その効果は大きかったと思います。個人的には、私が専務や副社長だったころ、投資育成会社の担当者の方のアドバイスがとても勉強になりました。決算を見て当社の課題を指摘され、その時は非常に厳しい意見だと思ったのですが、社長となってみると、その時のアドバイスが非常に的確でなるほどと思い返すことが多くありました。経営のアドバイスも学ぶことが多かったですね」。
各種のセミナー・研修メニューの活用
 「投資育成会社は通信教育講座、セミナー、スクールなど、各種の研修メニューが充実していることもメリットでしょう。当社の企業理念は1987年に策定したのですが、そのきっかけとなったのは、私が投資育成会社の二世セミナー(現在の「新輪会」)に参加したことです。講師から『なぜオークラ輸送機が、日本の企業社会で存立させていただいているのかを考えなさい』という課題を与えられ、それを突き詰めていったものが企業理念だと教えてもらったことから、「私たちは価値の流れを作ります」という企業理念が生まれました。その時、私と一緒に議論し考えていった若手のメンバーが、現在の常務、管理本部長、技術のトップなどに就いています。
 実はこの企業理念が営業にも貢献しました。日本に進出してきた外資系の会社が、配送センターを建てるためにいろいろな会社を訪問されていた時にわが社に来られて、会議室に掲げていた企業理念の英文『We Create the Flow with Value』を目にされました。『日本に来て初めて企業理念を掲げている会社を見た』と感激され、その場ですぐに契約をという話になりました。その時に、企業とは何か、何をすべきかをしっかり考えてきたことが評価してもらえるのだと、経営者としての自信にもなりました」。
異業種の交流で、人脈と視野が広がり、ビジネスチャンスも生まれる
 「投資育成会社が出資されている会社は多種多様で、さまざまな業界に及んでいます。(投資先企業相互の交流・啓発を目的とした)年輪会総会や交流会などで、異業種の経営者の方々とお話させていただく機会があります。そうした交流を通して人脈が広がるとともに、経営者としての視野が広がり、ビジネスチャンスも生まれます」。
海外情報を提供する年輪会の海外トップセミナー
 「2015年12月、投資育成会社の年輪会が開催している海外視察「海外トップセミナー」へ参加し、フィリピンを訪問しました。当社の海外関連会社は、東南アジアではシンガポールとマレーシアにあるのですが、フィリピンはまだ訪問したことがありませんでした。2012 年以降の経済成長率はASEAN主要国のなかでもトップクラスで注目されている国であり、日本からの進出企業や経済市場を詳しく視察できたのが、大いに役立ちました」。

投資育成会社が株主となって感じたメリット

  • 対外信用力の獲得
  • 経営についての的確なアドバイス
  • 各種のセミナー、研修メニューの活用
  • 異業種交流で、人脈や視野が広がる
  • ビジネスチャンスが生まれる
  • 注目の国への海外視察

投資育成会社活用後の流れ

1969年
大庫典雄社長就任(2代目)
東京工場(関東工場)完成
1986年
三木工場完成
1990年
シンガポールに現地法人を設立
1998年
大庫良一社長就任(3代目)
加古川東工場完成
2003年
中国に現地法人を設立
2015年
年輪会幹事長就任
2017年
創業90周年を迎える
2021年
本社ビル完成
二世セミナー(現:新輪会)の研修の様子
Profile
オークラ輸送機株式会社

 1927年「大庫鉄工所」として創業。1938年合資会社「大庫機械製作所」を設立。1955年にそろばんの上をライターがわずかな傾斜で滑り落ちたことをヒントに開発した「コロコンキャリヤー」は、マスプロ化を進めていた家電業界に採用されるなど日本の高度経済成長とともに爆発的に売れ、物流機器メーカーとしての礎を築く。以後、パレット積みの自動化を実現した「パレタイザ」、高能力仕分けシステム「ユニソーター」など、業界をリードする物流機器・システムを開発し「技術のオークラ」として産業界に広く名を知られる。

会社概要

所在地
兵庫県加古川市野口町古大内 900
TEL 079-426-1181
設立
1960年10月
従業員数
598名
資本金
13.3億円
事業内容
パレタイジングシステム、ソーティングシステム、搬送システム、物流機器などの製造販売
URL
https://www.okurayusoki.co.jp
積み付けて下ろすロボットパレタイザー
質量・サイズ・形状を問わず、様々な搬送物をやさしく正確に仕分けるユニソーターFS Ⅳ
2021年に竣工した本社ビル
本社と加古川工場に設置している太陽光発電システムと蓄電池装置

※掲載内容は取材当時のものです