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INTERVIEW

株式会社 ミウラ


代表取締役社長 上野 弘幸

 1953年に広島市で創業した株式会社ミウラ。
 青写真による図面の複製に始まった同社の事業は、今日、時代の要請に応えてより高度に幅広く展開され、医療業界の画像診断システムの構築をはじめ、近年では人工衛星関連システムの構築にも寄与しています。
 上野弘幸社長に投資育成会社から出資を受けられることになった経緯やそのメリットを伺いました。

外部の信用が高まったうえ、
さまざまな経営トップとの交流が大変有益です。

出資を受けられた目的
 「当社では創業者の長男である3代目社長まで59年間、創業家が経営を担っていましたが、2012 年に非同族の4代目社長が誕生し、創業家が保有していた株式も全て社員株主に譲渡して当社の同族経営は終わりを迎えました。
 そして、創業者の起業精神「理念による経営」を再び実践すべく、2019 年に私が5代目社長に就任したのと同時に大きな課題となったのが、退任した役員の株式の引受先でした。第三者の受け皿が必要だなと考えていたところ、コンサルタント会社に投資育成会社という存在を教えてもらったのです。次代も見据えて安定した経営が実現できると納得して、出資してもらうことを決めました。長期的かつ安定的に株式を保有してもらうことで、資本基盤のリスクが低下したと考えています」。
外部の評価、信用力の向上
 「まず、投資育成会社から出資を受けるに際して行った資料作りで、私自身が改めて当社の創業時からこれまでの経緯をきめ細かく整理し、把握する好機会になったのは良かったです。
 そして、当社の監査役を務める公認会計士の先生からも『こうした審査を経て出資を受けることになったというのは、すばらしい評価をされたということですよ。どこの企業でも出資を受けられるというわけではありませんから』と言っていただきました。外部の評価が高まったこともありがたいことでした」。
年輪会での交流や工場見学への参加
 投資先企業の経営者がさらに知識を深め、また相互に交流していただくことを目的に「年輪会」が開催されています。年に2回開催される総会やビジネス交流会、講演会のほか、経営セミナーや海外視察、工場見学などを実施しています。
 「年輪会の総会やトップセミナー、懇親会は基本的に必ず参加するようにしています。そこでさまざまな業界の、しかも継続して優良な経営を執行されているトップの方々と直接お会いして交流できることは、すばらしい経験です。皆さんに共通しているのは、どなたからも全く愚痴は出てこず、常に前向きな発言ばかりで勇気をいただきますね。当社では、時代の流れにあわせて常にイノベーションが必要だと考えており、全く新規のことではなく小さな変革の積み重ねを当たり前にできる組織作りが必要だと思っています。そのためにヒントも他の企業さんから学びたいと思っています。
 また、工場見学もなかなか得難い機会であり、勉強になります。宿泊をともなうセミナーだと、より深くお話もできます」。
 2022 年には、「広島西部の会」が設立されました。「他にも異業種交流会はありますが、優良な投資先企業の経営者だけの集まりということで『広島西部の会』には安心感があります。もちろん、いつか機会があれば、交流いただいた企業とビジネスマッチングもできればと願っています」。
「非同族承継研究会」での情報の共有
 投資育成会社では、「非同族承継研究会」も開催しています。
 「当社も参加しています。ひと言で『非同族承継』といっても、それぞれの企業で環境も状況も異なり、当社は今後ずっと非同族承継を考えていますから、他社の事例についても情報を共有できることで多くの学びがありますね。その学びをどう活かすかを考えるきっかけにもなっています」。
各種のセミナー・研修メニューの活用
 投資育成会社では、各種の無料セミナーや有料の研修メニュー、通信教育講座を実施し、投資先企業の人材育成を支援しています。
 「当社ではすでに次代の経営を担う人材育成も進めていますが、投資育成会社の後継者向け研修メニューを活用させていただいています。また、経営陣候補だけでなく、投資育成会社のセミナー情報はオープンにしているので、『このセミナーを受けなさい』という指示は出していませんが、ほぼ毎月、誰かが何かの勉強会を受講しているようで、当社の人材育成にも役立てています」。

投資育成会社が株主となって感じたメリット

  • 非同族企業としての適切な資本政策の実現
  • 外部からの信用力の向上
  • 年輪会での経営トップとの交流
  • 非同族承継研究会での情報の共有
  • 地元「広島西部の会」での交流
  • 経営後継者をはじめとする人材育成

投資育成会社活用後の流れ

2021年
三浦産業有限会社の吸収合併
Profile
株式会社 ミウラ

1953年の創業当初の社名「デルタ青写真社」には、太田川の三角州に位置する市内全域を席巻するのだという思いが込められている。1957年に社名を「三浦青写真工業株式会社」に変更。1964年に始まった日本鋼管(現JFEスチール)の福山製鉄所建設に際して製鉄所内に営業所を開設。図面の複製などを一手に担うことをきっかけに同社は飛躍的に成長。やがて青写真からマイクロフィルム、さらに事務系・制御系のシステム開発、医療業界の画像診断システムの構築へと、今日まで事業を拡大している。

会社概要

所在地
広島県広島市中区南千田東町3-9
TEL 082-246-1155
設立
1957年12月(創業1953年)
従業員数
438名
資本金
9,000万円
事業内容
受託ソフトウエア開発、機器保守サービス、ドキュメントサービス
URL
https://kkmiura.com
幅広い業種・業務に対応したシステムをオリジナルに開発。納品後のフォローも万全。

カメラを使った樹脂の異形検査装置。得意先の個々のニーズに応じた生産設備の開発・製作を行う。

本社

※掲載内容は取材当時のものです