アイコン 情報公開中小企業投資育成株式会社法

中小企業投資育成株式会社法

(昭和三十八年六月十日法律第百一号)
最終改正:平成二六年六月二七日法律第九一号

(会社の目的)第一条
中小企業投資育成株式会社は、中小企業の自己資本の充実を促進し、その健全な成長発展を図るため、中小企業に対する投資等の事業を行なうことを目的とする株式会社とする。
(会社の数及び事務所)第二条
中小企業投資育成株式会社(以下「会社」という。)は、東京中小企業投資育成株式会社、名古屋中小企業投資育成株式会社及び大阪中小企業投資育成株式会社とし、それぞれ本店を東京都、名古屋市及び大阪市に置く。
(商号の使用制限)第三条
会社以外の者は、その商号中に中小企業投資育成株式会社という文字を使用してはならない。
(代表取締役等の選定等の決議)第四条
会社の代表取締役又は代表執行役の選定及び解職並びに監査等委員である取締役若しくは監査役の選任及び解任又は監査委員の選定及び解職の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(事業の範囲)第五条
  • 会社は、その目的を達成するため、次の事業を営むものとする。
      1. 資本金の額が三億円以下の株式会社の設立に際して発行する株式の引受け及び当該引受けに係る株式の保有
      2. 資本金の額が三億円以下の株式会社の発行する株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債及びこれに準ずる社債として経済産業省令で定めるものをいう。以下同じ。)の引受け及び当該引受けに係る株式、新株予約権(その行使により発行され、又は移転された株式を含む。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債等に付された新株予約権の行使により発行され、又は移転された株式を含む。)の保有
      3. 前二号の規定により会社がその株式を保有している株式会社(前号に規定する株式会社を除く。)の発行する株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等(以下「株式等」という。)の引受け及び当該引受けに係る株式、新株予約権(その行使により発行され、又は移転された株式を含む。)又は新株予約権付社債等(新株予約権付社債等に付された新株予約権の行使により発行され、又は移転された株式を含む。)の保有
      4. 前三号の規定により会社がその株式、新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債等を保有している株式会社の依頼に応じて、経営又は技術の指導を行う事業
      5. 前各号の事業に附帯する事業
  • 会社は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、前項第二号又は第三号の規定による株式等の引受けをしてはならない。
      1. 会社が株式を引き受ける場合において、当該引受けに係る株式の発行後のその株式会社の資本金の額が政令で定める額(会社がその株式会社の自己資本の充実を促進するためその額を超えて株式を引き受けることが特に必要であると認める場合において、経済産業大臣の承認を受けたときは、その承認を受けた額)を超えることとなるとき。
      2. 会社が新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)又は新株予約権付社債を引き受ける場合において、当該引受けの時において、当該引受けに係る新株予約権のすべてが行使されたものとすればその株式会社の資本金の額が前号の政令で定める額を超えることとなるとき。
(事業に関する規則)第六条
  • 会社は、業務開始の際、その営む事業に関する規則を定め、経済産業大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
  • 前項の規則には、次の事項を定めておかなければならない。
      1. 株式の引受けの対象業種、株式の引受けの相手方の選定の基準、株式の引受けの際の評価の基準、株式の引受けの限度、株式の保有期間並びに株式の処分の方法
      2. 新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。以下この号において同じ。)の引受けの対象業種、新株予約権の引受けの相手方の選定の基準、新株予約権の内容に関する基準、新株予約権の引受けの限度及び新株予約権の行使の時期
      3. 新株予約権付社債等の引受けの対象業種、新株予約権付社債等の引受けの相手方の選定の基準、新株予約権付社債等の引受けの限度及び新株予約権付社債等の償還期限に関する基準並びに新株予約権付社債にあつては、当該社債に付された新株予約権の内容に関する基準及び新株予約権の行使の時期
      4. 前条第一項第四号に掲げる事業に係る手数料
(事業計画等)第七条
会社は、毎事業年度の開始前に、その事業年度の事業計画、資金計画及び収支予算を定め、経済産業大臣に届け出なければならない。これらを変更しようとするときも、同様とする。
(定款の変更等)第八条
会社の定款の変更、合併、分割及び解散の決議は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
(貸借対照表等の提出)第九条
会社は、毎事業年度経過後三月以内に、その事業年度の貸借対照表、損益計算書及び事業報告並びに剰余金の処分の決議に関する資料(これらのものが電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)で作成され、又はその作成に代えて電磁的記録の作成がされているときは、経済産業省令で定める電磁的記録又は当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を経済産業大臣に提出しなければならない。
(監督)第十条
  • 会社は、経済産業大臣がこの法律の定めるところに従い監督する。
  • 経済産業大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、会社に対し、業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
(報告及び検査)第十一条
  • 経済産業大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、会社からその業務に関し報告をさせ、又はその職員に、会社の営業所若しくは事務所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
  • 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
  • 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
(株式会社日本政策金融公庫の貸付け)第十二条
  • 株式会社日本政策金融公庫は、株式会社日本政策金融公庫法(平成十九年法律第五十七号)第十一条の規定にかかわらず、会社に対し、その事業に必要な長期資金を貸し付けることができる。
  • 前項の規定による貸付けは、株式会社日本政策金融公庫法の適用については、同法第十一条第一項第一号の規定による同法別表第一第十四号の下欄に掲げる資金の貸付けの業務とみなす。
(罰則)第十三条
  • 会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行なうべき社員)、監査役又は職員が、その職務に関して、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の懲役に処する。これによつて不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたときは、五年以下の懲役に処する。
  • 前項の場合において、犯人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第十四条
  • 前条第一項の賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
  • 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第十四条の二
  • 第十三条第一項の罪は、日本国外においてこれらの罪を犯した者にも適用する。
  • 前条第一項の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例による。
第十五条
第十一条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員は、二十万円以下の罰金に処する。
第十六条
次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした会社の取締役、執行役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員又は監査役又は職員は、百万円以下の過料に処する。
    1. 第五条第二項の規定に違反して、株式等を引き受けたとき。
    2. 第六条第一項の規定に違反して、 事業に関する規則の認可を受けなかつたとき。
    3. 第七条の規定に違反して、事業計画、資金計画又は収支予算の届出をしなかつたとき。
    4. 第九条の規定に違反して、貸借対照表、損益計算書若しくは事業報告又は剰余金の処分の決議に関する資料を提出せず、又は不実の記載若しくは記録をしたこれらのものを提出したとき。
    5. 第十条第二項の規定による命令に違反したとき。
第十七条
第三条の規定に違反した者は、五万円以下の過料に処する。